2011年12月13日火曜日

コンデンサーマイクのレビュー~前置き編

普段あまり、自分の使用機材について公の場で語ることはないのですが、次作のクオリティを上げるためにマイクを新調しようと思い、色々と人にアドバイスを求めたり、実際に楽器屋でマイクを試聴するなか、ぽつぽつと反響があったので、レビューを書きます。機材に関心がない一般の方には面白くないと思いますが、まあ、音楽をやってる人間はこういうことも色々やってるんです、ってことで・・・

最初に、書いておきますが、やはりマイクは、使う人の環境、求める音、好みが結局のところ一番大事であって、絶対的な基準はやはりありません。
僕の場合は、主に、歌とアコスティックギター(マーチンのドレッドノート)、その他生楽器を録音するのが目的で、音源を聴いてもらうと分かると思いますが、基本的に静かめで繊細な楽曲が中心です。
と言いつつも、今回のマイクテストで分かったのですが、声ないし楽器の音を忠実に再現するという観点からすると、やはりマイクのクオリティの最低ラインはあると思います。
安くて良いマイクもあるとは思いますが、テストしたマイクには1万円のマイクとは素人が聞いても十二分に分かる差があり、説明し難いですが、「ああ、なるほど」と思えます。
良い音で録音すれば後からどうにでもミックスでいじれますが、もとから悪い音には音を良くする限界があると思います。

さて、マイクの購入にあたり、候補に挙がった機種を書いておきます。実売価格が3万円から5万円くらいの、脱初級から中級クラスの価格帯でしょうか。

・AKG C-214
・Blue Baby Bottle
・Blue Bluebird
・Audio-Technica AT4040
・Rode NT2000(実際テストしたのは旧NT2)
・Sennheiser MK4

これまで主に使っていたのはMXLという新興メーカーの990という8500円くらいの激安マイクです。
初めて使うコンデンサーマイクだったので、当初は、そもそもダイナミックマイクとの違いに感動して、使い続けていたのですが、徐々に問題点が見えてきました。
まず、音が硬いです。
角が立っていて、例えばアコギの強いストロークとかでは音がバキバキして痛いです。
音に立体感、奥行きがなく、平坦です。
低域から中域あたりの解像度が低いせいか、そこら辺の帯域の音の分離が悪く、かたまりに聴こえます。
あとは、まあ全体的に高域が強いです。
まあ、ドラムとかには使いようはあるのかもしれません。
このせいで、僕はずっとミックスで、抜けが悪いのを極端なイコライジングでどうにかしようとしてました。
結果として、子音がかなりきつく聴こえるミックスになっていました。
それはそれで、レトロな感じで好きでしたが。
しかし、今回のマイクテストで、もっと自分の好みに合うマイクがあるということが分かりました。

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